この記事で分かること
- 総額ではなく「いつ・いくら必要か」を時期で並べる理由
- いまの貯蓄ペースで、その時期に間に合うかを確かめる計算
- 不足がありそうなときに検討する順番(商品選びは最後)
教育費は一度に必要になるお金ではありません。時期で並べて、いまのペースと照らすと、必要なのは「増やすこと」ではなく「時期をずらすこと」だと分かる場合もあります。
「毎月◯円貯めれば十分」という金額は示しません。必要額は進路・世帯の状況・ 利用できる制度によって変わり、全員に当てはまる数字が存在しないためです。 特定の金融商品・保険商品(学資保険を含む)の推奨も行いません。 就学支援金などの支援制度の要件・金額も扱っていません(年度で変わるためです)。
手順1:総額ではなく「時期」で並べる
まず、子どもが何歳のときに何があるかを、紙に横一列で書きます。 金額はまだ入れません。時期の骨組みを作るのが先です。
- 入園・入学のタイミング(幼稚園・小学校・中学校・高校)
- 受験がある場合、その準備が始まる時期
- 進学の可能性がある場合、その入学の時期
いま何歳かを起点にすると、それぞれまで何年あるかが出ます。 この「何年あるか」が、準備の設計でいちばん重要な数字です。
手順2:費用を「毎年かかる分」と「まとまってかかる分」に分ける
教育費は性質の違う2種類が混ざっています。分けないと準備の方法を決められません。
| 区分 | 中身 | 準備の考え方 |
|---|---|---|
| 毎年かかる分 | 授業料・給食費・教材費・塾や習い事など、その年ごとに出ていくもの | 毎月の家計から出す。貯めるより家計に収まるかが論点 |
| まとまってかかる分 | 入学時の費用など、特定の時期に集中するもの | その時期までに用意する。ここが準備の対象 |
毎年かかる分の規模感は、 子どもの教育費はいくら?幼稚園から高校までの学習費を公私別に整理で 公的統計をもとに整理しています。ただしそこにある金額は平均であって、必要額ではありません。 自分の家の想定に置き換えてください。
手順3:いまの貯蓄ペースを出す
ここが現在地の確認です。難しい計算はしません。
- いまの貯蓄額のうち、教育費に充てられる分はいくらか
- 毎月いくら増えているか(先取りしている額ではなく、実際に増えた額)
毎月の増え方が分からない場合は、 家計簿を続ける最小の方法の「月初と月末の残高」だけで足ります。 2〜3か月見れば傾向が出ます。
「毎月◯円を先取りしている」ではなく、実際に残高が増えた額で見てください。 先取りしていても、月末に取り崩していれば増えていません。 増えない原因の切り分けは 固定費を削っても貯まらないときに、見直すことにまとめています。
手順4:間に合うかどうかを、時期ごとに確かめる
手順1で出した「何年あるか」と、手順3の「毎月の増え方」を掛けます。
いまの貯蓄額 +(毎月増える額 × 残りの月数)
これが、その時期までに用意できる見込みです。 手順2で分けた「まとまってかかる分」と並べて、足りるかどうかを見ます。
| 結果 | 次にやること |
|---|---|
| 間に合いそう | いまのペースを維持する。新しいことを始める必要はない |
| 少し足りない | 手順5へ。ペースを上げるか、時期をずらす |
| 大きく足りない | 手順5をひととおり検討し、それでも決められなければ相談を考える |
「間に合いそう」で終わることは珍しくありません。 その場合、商品を選ぶ必要はありません。
手順5:足りないときに検討する順番
足りない場合も、いきなり商品を選ぶ順番にはなりません。効果と確実性の高い順に見ます。
- 1. 支出を見直して、回せる額を増やす。 一度の手続きでずっと効く費目から (固定費を見直す順番)
- 2. 時期をずらせないか考える。 進路の想定を複数持つ、必要な時期を後ろにずらせるかを確認する
- 3. 使える支援制度がないか確認する。 国や自治体の制度は要件と金額が変わるため、必ず最新の公式情報で確認する
- 4. 貯め方・置き場所を検討する。 ここで初めて金融商品の話になる
当サイトは、特定の商品をすすめません。検討する場合は、少なくとも 必要な時期に引き出せるか、途中でやめたときにどうなるか、 元本が変動するかの3点を、商品ごとに自分で確認してください。 判断できない点が残ったときに、相談という選択肢が出てきます (無料保険相談はなぜ無料?)。
やらないほうがよい進め方
| よくある進め方 | 起きること |
|---|---|
| 総額を見て、すぐ商品を探す | いつ必要かが分かっていないため、合うかどうかを判断できない |
| 平均額をそのまま目標にする | 自分の進路の想定と関係のない金額を追うことになる |
| 毎月の額を先に決める | 家計に収まらず続かない。続かない積立は目標に届かない |
| 1つの方法にまとめる | 時期の違う支出を、同じ性質の置き場所で用意することになる |
いまの家計に、準備へ回せる余地があるか
貯蓄ペースを上げる方法は、収入を増やすか支出を減らすかのどちらかです。 家計チェックでは、費目ごとに見直し余地の目安と、確認する順番が出ます。 固定費に余地があれば、それがそのまま準備に回せる分になります。 登録不要・入力した数字は送信されません。
家計チェックをはじめる(無料・30秒)まとめ
- 総額ではなくいつ・いくら必要かを時期で並べる
- 費用を毎年かかる分とまとまってかかる分に分ける。準備の対象は後者
- いまの貯蓄額と、実際に増えている額で現在地を出す
- 「いまの貯蓄 + 毎月増える額 × 残りの月数」で、間に合うかを時期ごとに見る
- 間に合うなら新しいことを始める必要はない
- 足りないときは、支出の見直し → 時期の調整 → 支援制度の確認 → 貯め方の検討、の順
- 「毎月◯円貯めれば十分」という一律の答えはない
出典・参考
- 文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」2026年1月16日 訂正版 https://www.mext.go.jp/(毎年かかる費用の規模感の参考)
- 文部科学省 https://www.mext.go.jp/(就学支援金など支援制度の確認先)
- お住まいの自治体の教育委員会(自治体独自の支援制度の確認先)
本記事では、必要額・毎月の積立額・目標額といった具体的な金額は示していません。 進路・世帯の状況・利用できる制度によって変わり、全員に当てはまる数字が存在しないためです。 学資保険を含む特定の金融商品・保険商品の推奨も行っていません。 支援制度の要件・金額は年度によって変わるため、公式情報で最新の内容をご確認ください。