この記事で分かること
- 保険料が高いかどうかを、金額だけでは判断できない理由
- 契約を全部書き出し、保険期間・更新・重複を確認する手順
- 自分で判断できることと、専門的な確認が必要なことの線引き
同じ月額でも、中身が違えば意味が変わります。まず何にいくら払っているかを正確に出すところから始めます。相談は、判断できない点が残ったときの選択肢です。
「保険料が月◯円なら高い」という金額の線引きはしません。適正額を示すこともしません。 必要な保障は家族構成・収入・貯蓄・持ち家かどうかなどで変わり、 平均額はあなたの家の正解ではないためです。特定の保険商品をすすめることもしません。
まず、「保険料が高い」とは言い切れない理由
保険料は、保障の内容・保障の期間・被保険者の年齢や条件の組み合わせで決まります。 つまり金額は結果であって、原因ではありません。 月2万円が高いか安いかは、その2万円で何を用意しているかを見ないと判断できません。
よくあるのは、次のようなケースです。どちらも「月額だけを見て」判断すると間違えます。
- 金額は大きいが、貯蓄の性格を持つ契約が含まれていて、単純な掛け捨てとは比べられない
- 金額は小さいが、更新のたびに上がる型で、この先の負担が今と同じとは限らない
だから見直しの出発点は「安くする」ではなく、いま何にいくら払っているかを正確に把握することになります。
手順1:契約している保険を全部書き出す
記憶ではなく、書類と引き落としの記録からたどります。抜けやすいのは次の4か所です。
- 保険証券(郵送またはマイページのPDF)
- 口座の引き落とし明細(月払い・半年払い・年払いが混在していることがある)
- クレジットカードの明細(カード払いにしている契約)
- 勤務先経由の団体扱い・共済(給与から天引きされていて気づきにくい)
書き出す項目は、保険会社名・商品名・被保険者・月額(年払いなら12で割った額)の4つで十分です。 この時点では中身を判断しません。全体像を出すことが目的です。
手順2:それぞれの「保障の中身」を見る
次に、契約ごとに何が起きたときに、いくら支払われる契約なのかを確認します。 保険証券のどこを見ればよいかは、 保険証券のどこを見る?見直し前に確認したい項目で項目ごとに整理しています。
ここでのポイントは、金額の大小ではなく目的ごとに分けて並べることです。 たとえば「万一のときに家族に残すもの」「入院や治療にかかる費用に備えるもの」「将来のために積み立てる性格のもの」は、 同じ「保険」でも役割が違います。役割を混ぜたまま合計額だけを見ると、判断ができません。
手順3:保険期間と更新のしかたを確認する
見落としやすいのがいつまでの契約かです。次の3点を契約ごとに確認します。
- 保険期間:一定の年数・年齢までか、一生涯か
- 保険料の払込期間:保障が続く期間と、払い終わる時期は同じとは限りません
- 更新の有無:更新型の場合、更新時に保険料が変わることがあります
更新型かどうかは、いまの家計だけでなくこの先の家計に関わります。 次の更新がいつで、そのときの保険料がどうなるかは、契約書類か保険会社の窓口・マイページで確認できます。 「上がるはず」と推測して判断しないでください。
手順4:重複していないか確認する
複数の契約を別々の時期に結んでいると、同じ目的の保障が重なっていることがあります。 手順2で目的別に並べていれば、同じ目的の欄に複数の契約が並んでいるかどうかで気づけます。
ただし、重なっている=無駄とは限りません。意図して上乗せしている場合もあります。 ここで判断するのではなく、「重なっている契約はどれか」を書き出すところまでにしておきます。
手順5:家族構成やライフイベントの変化と照らす
保険は「入ったときの状況」に合わせて設計されています。 契約してから次のような変化があった場合、いまの契約が当時の前提のままになっていないかを確認します。
- 結婚・出産・子どもの独立
- 住まいの変化(賃貸から持ち家へ、住宅ローンの契約など)
- 収入や働き方の変化
- 貯蓄額の変化
変化があったのに契約が当時のままなら、足りない可能性も、多すぎる可能性もあります。 どちらに動かすべきかは、この記事では決められません。材料をそろえるところまでが自分の作業です。
公的保障との関係について(現時点で書けること)
保険の見直しでは「公的な保障でどこまでまかなえるか」を踏まえるのが基本とされます。 ただし、その制度の具体的な要件や金額は、本記事では扱いません。 公的年金・医療保険の給付は要件が細かく、加入状況や年度によって扱いが変わるためです。
当サイトでは、公的機関が公表している一次情報を確認できた時点で、 この部分を別記事として追記します。それまでは、 ご自身の加入状況を、日本年金機構・加入している健康保険の窓口・お住まいの自治体で確認するのが確実です。 推測で判断しないでください。
ここまでで、判断できること・できないこと
| 自分で確認できる | 専門的な確認が必要になりやすい |
|---|---|
|
契約の数と月額の合計 目的ごとの内訳 保険期間・払込期間・更新の有無 重複している契約の有無 契約時から変わった家族構成 |
公的保障でまかなえる範囲の具体的な金額 解約・減額・切り替えをした場合の影響 健康状態によって入り直しができるかどうか 税制上の取り扱い |
左側が揃っていれば、それだけで「今は変えなくてよい」と判断できる場合もあります。 右側が判断の分かれ目になったときに、はじめて相談という選択肢が出てきます。 相談そのものが目的ではありません。
保険料が家計の中でどれくらいを占めているか
保険は単独で「高い・安い」を判断しにくい費目です。 住居費・通信費・光熱費まで含めて並べると、いま優先して確認すべきなのが保険なのか、 それとも別の費目なのかが見えます。登録不要・入力した数字は送信されません。
家計チェックをはじめる(無料・30秒)まとめ
- 保険料の高い・安いは金額だけでは決まらない。中身を見ないと比べられない
- まず契約を全部書き出す(証券・口座・カード・勤務先経由の4か所)
- 目的ごとに分け、保険期間・払込期間・更新の有無を確認する
- 重複は「見つける」ところまで。良し悪しの判断は次の段階
- 公的保障の具体的な内容は推測しない。加入先の窓口で確認する
- ここまでを自分で揃えたうえで、判断できない点が残ったときだけ相談を検討する
出典・参考
- 各保険会社が契約者へ交付する保険証券・約款・契約内容のお知らせ(契約ごとに内容が異なります)
- 日本年金機構 https://www.nenkin.go.jp/(公的年金の加入状況の確認先)
- 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/(公的医療保険制度の確認先)
本記事では、公的年金・公的医療保険の具体的な給付額や要件は扱っていません。 制度の内容は加入状況や年度によって異なるため、当サイトで一次情報を確認できた時点で別途整理します。 現時点では、上記の窓口でご自身の加入状況をご確認ください。 また、特定の保険商品の推奨・非推奨は行っていません。