この記事で分かること
- 切り替えで停電しやすくなるのか、工事が必要なのか
- 契約先が倒産した場合に電気が止まるのかどうか
- 解約時の違約金など、切り替え前に確認しておくこと
不安の多くは、送配電の仕組みを知ると整理できます。ただし「絶対に問題ない」とも言えません。確認すべき点を1つずつ潰してから決めます。
1. 切り替えると停電しやすくなる?
電力会社を切り替えても、電気は既存の送配電網を通じて送られます。 そのため、「新しい小売電気事業者だから停電しやすくなる」ということはありません。 電気そのものの品質・信頼性は、契約する小売電気事業者によって変わりません。
「切り替え時に絶対に停電しない」とまでは言えません。 スマートメーターが設置されていない場合は交換が必要で、 資源エネルギー庁は、交換時に約15分の停電を伴う場合があると説明しています。
2. 工事や費用は必要?
すでにスマートメーターが設置されていれば、切り替えにあたって特別な工事は生じません。 未設置の場合は交換が必要になります。
- スマートメーターへの交換は原則無料
- ただし、交換に伴う関連工事について費用が発生する場合がある
切り替えにかかる標準的な期間は次のとおりです。
| 状況 | 標準的な期間 |
|---|---|
| スマートメーターの交換が必要 | 約2週間 |
| 交換が不要 | 約4日 |
※ あくまで標準的な期間です。時期や地域、申し込み状況によって前後することがあります。
3. 契約した電力会社が倒産・撤退したら?
契約先が倒産・撤退しても、ただちに電気の供給が止まるわけではありません。 流れは次のとおりです。
- 事業者から、無契約状態になる期日の通知を受け取る
- 原則として、その期日までに別の小売電気事業者と契約する
期日までに契約できなかった場合でも即座に停電するわけではありませんが、 無契約の状態を長期間放置すると、供給停止になる可能性があります。 「倒産しても絶対に電気は止まらない」とは考えず、通知が届いたら速やかに新しい契約先を決めてください。
4. 解約金・違約金はかかる?
ここは一般化できません。契約期間や解約条件は、電力会社・料金プランによって異なります。 「電力会社の切り替えに解約金はかからない」とも、「必ず◯円かかる」とも言えません。
資源エネルギー庁も、切り替え前に次の点について説明・書面を確認するよう案内しています。
- 電気料金
- 契約期間
- 契約解除条件
今の契約と、切り替え先の契約の両方について確認してください。 今の契約に期間の縛りが残っていないかは、検針票や会員ページ、契約時の書面で分かります。
5. 逆に高くなることはある?
料金の決まり方はプランによって異なります。 たとえば市場価格に連動する料金体系を選んだ場合、 市場の状況によって請求額が変動します。 安い月がある一方で、想定より高くなる月が生じることもあります。
重要なのは、自分が選ぼうとしているプランがどの料金体系なのかを、 契約前に確認することです。単価の安さだけで比べると、変動の仕組みを見落とします。
あわせて、自分の使用量で計算したときにいくらになるかを確認してください。 基本料金が安くても従量単価が高い、あるいはその逆というケースがあるため、 検針票の使用量(kWh)を使って比較するのが確実です。
6. サポートや問い合わせ先は変わる?
料金や契約に関する問い合わせ先は、契約した小売電気事業者になります。 一方で、電気そのものは既存の送配電網を通じて供給されるため、 供給の仕組みが変わるわけではありません。 停電時など設備に関する連絡先については、契約時の案内に記載されているため、 書面を保管しておいてください。
7. 自分は切り替えるべき?
ここまでを踏まえると、デメリットはあるものの、 仕組みを理解して契約条件を比較すれば避けられるものが多いと言えます。
| 不安 | 実際 |
|---|---|
| 停電しやすくなる | 送配電網は共通。品質は契約先で変わらない |
| 大がかりな工事が必要 | スマートメーター未設置なら交換。原則無料(関連工事で費用が生じる場合あり) |
| 倒産したら困る | 即停電ではないが、期日までに次の契約が必要 |
| 違約金が怖い | プランによる。今と切り替え先の両方の条件を確認する |
| 逆に高くなる | 料金体系による。自分の使用量で計算して比べる |
逆に言えば、確認せずに単価の安さだけで決めると、想定と違う結果になり得ます。 まずやることは、比較サイトを開くことではなく、今の契約と使用量を確認することです。
切り替えを検討する前に確認する3点
- 今の電気代(直近数か月の請求額)
- 使用量(kWh)(検針票または会員ページ)
- 今の契約の期間と解除条件
そもそも、見直す余地はあるのか
電気代が世帯人数に対して高い水準なのかどうかを、先に確認しておくと判断が早くなります。 毎月の金額を入力すると、費目ごとの目安との差と、見直す優先順位が分かります。 登録不要・入力した数字は送信されません。
家計チェックをはじめる(無料・30秒)まとめ
- 送配電網は共通のため、切り替えで電気の品質は変わらない
- ただしスマートメーター交換時に約15分の停電を伴う場合がある
- 交換は原則無料。関連工事で費用が生じる場合がある
- 標準期間は交換ありで約2週間、なしで約4日
- 倒産・撤退でも即停電ではないが、期日までに次の契約が必要
- 解約金はプランによる。一般化せず、今と切り替え先の両方を確認する
- 料金体系(市場連動かどうか)を確認し、自分の使用量で計算して比べる
出典・参考
- 資源エネルギー庁(経済産業省)「電力の小売全面自由化」に関する公開情報 https://www.enecho.meti.go.jp/
- 経済産業省 https://www.meti.go.jp/
- 国民生活センター(電力契約に関する相談事例) https://www.kokusen.go.jp/
本記事では、特定の事業者の料金・解約金の金額を掲載していません。 事業者・プランによって条件が異なるためです。個別の条件は、各社の公式な契約条件をご確認ください。